和紙のペンダントライト
yamayama

自然の摂理に寄り添い
漉く時節で異なる風合いが楽しい
雪国越後の手漉き和紙に
雲海に浮かび上がる
山々の風景を照らし合わせました

3枚の和紙による山景の奥行き

それぞれ異なる山景が印刷された3 枚の手すき和紙を重ね合わせることで、和紙の透けにより徐々に色や表情に変化をつけて、奥行きのある山々の風景を生み出しています。

宇陀模様の光と影

雪国の伝統的な手法で漉かれた門出和紙は簾の縦線のはっきりとした宇陀模様があります。3 枚の和紙は重ね合わせる向きを交互にずらし、麻袋のような繊維状の模様が浮き出るようにしています。

手漉き和紙の耳

シェードの下部は和紙の耳を切り落とさずに素地のまま使用しています。菊判の和紙1 枚から耳を残して3 枚の和紙を切り出し、余すところなく使用して一つの照明を製作しています。

越後杉のベースと光の模様

照明のベースには新潟県産の越後杉を使用しています。ベースは古くから見通しの良い縁起物とされるレンコン模様の開口が施してあり、天井面に光の模様を照らし出します。

麻糸による縫い合わせ

和紙は自然素材の麻糸をクロススティッチして繋ぎ合わせています。麻糸はカラー展開に応じて、それぞれの色に合わせて染色された糸を使用しています。

暁、曙、水墨の三色

朝焼けの暖かみを感じさせる暁レッド、みずみずしい朝露を連想させる曙ブルー、どんな空間にも馴染む水墨ブラックの3色展開をしています。

生紙

門出和紙の生命力

新潟県柏崎市高柳町門出( かどいで) では、農業のかたわら和紙の原料である楮を育て、積雪3 メートルの雪深い冬の間、伝統的に和紙を漉いてきました。そして今も常に自然の摂理に寄り添って原料の状態を見極めながら、雪さらしなど雪国ならではの技法を守りつつ、風土の紙を育てています。門出和紙は、時節ごとに移り変わる楮の状態、日々の気温、湧き水の色の変化により表情豊かな和紙の風合いを生み出します。

高志の生紙工房。高柳地方は冬の晴れた日、雪と光の銀世界が広がる。

雪国伝統の和紙を漉く小林康生氏。気温の低い冬季により上質な和紙を漉くことができる。

漉いた直後の和紙。簾の宇陀模様が浮き出た、柔らかくみずみずしい表情を作る。

無垢板

和紙と同じ土で育った越後杉

照明ベースに使用している天然木は新潟県内で丁寧に育てられた越後杉を使用しています。越後杉は新潟県の品質基準を満たしている杉のみが認証され、狂いが少なく香り豊か、木目の美しさが特徴です。和紙の原料となる楮( こうぞ) と同じ大地で育てられた無垢板は、門出和紙の風合いと優しく馴染み、柔らかい光を生み出します。

素材|マルユー製材工場

越後杉は、新潟県五泉市の緑豊かな山間に工場を構え、自然乾燥に拘った無垢材を製材、販売しているマルユー製材工場が提供しています。写真は杉板を見定める森山社長。

木工|アイウッド 株式会社

越後杉の加工は新潟市東区の木工団地を拠点ににて家具や建具を制作しているアイウッド株式会社が1点1点丁寧に行なっています。写真は研磨作業をしている遠山専務。